Citrix ADC

サージ保護のしきい値を設定

Citrix ADCアプライアンスがサーバーへの接続を開く頻度を設定するには,サージ保護のしきい値およびスロットル値を設定する必要があります。

次の図は,スロットルレートをリラックス,ノーマル,またはアグレッシブに設定した結果,サージ保護曲線を示しています。サーバ容量の設定に応じて,基準しきい値を設定して,適切なサージ保護曲線を生成できます。

図1:サージ保護曲線

サージ保護曲線

構成設定は,次の方法でサージ保護の動作に影響します。

  • スロットルレートを指定しない場合,スロットルレートは標準(デフォルト値)に設定され,ベースしきい値は200に設定されます(前の図を参照)。
  • ベースしきい値を指定せずにスロットルレート(アグレッシブ,ノーマル,リラックス)を指定すると,そのスロットルレートのベースしきい値のデフォルト値がカーブに反映されます。たとえば,スロットルレートを緩和に設定すると,作成されるカーブのベースしきい値は500になります。
  • 基本しきい値だけを指定すると,次の図に示すように,指定した値に応じて,サージ保護曲線全体が上下にシフトします。
  • 基本しきい値とスロットルレートの両方を指定した場合,サージ保護曲線は設定されたスロットルレートに基づいて生成され,基本しきい値に設定された値に従って調整されます。

次の図では,スロットルレートがアグレッシブに設定されているが,基本しきい値が設定されていない場合に,低いカーブ(アグレッシブ1)の結果を示します。上限カーブ(アグレッシブ2)は,基本しきい値が500に設定されているが,スロットルレートが設定されていない場合に発生します。2番目の上側のカーブ(アグレッシブ2)は,基本しきい値が500に設定され,スロットルレートがアグレッシブに設定されている場合にも発生します。

図2:デフォルトまたは設定されたベースしきい値を使用したアグレッシブレート

デフォルトまたは設定されたベースしきい値を使用したアグレッシブレート

guiを使用してサージ保護のしきい値を設定

  1. ナビゲーションウィンドウで,[システム]を展開し,[設定]を選択します。
  2. 詳細ウィンドウで,[グローバルシステム設定]をクリックします。
  3. スロットル・レートのデフォルトとは異なる基本しきい値を設定する場合は,[グローバル設定の構成]ダイアログ・ボックスの[基本しきい値]テキスト・ボックスに,サージ保護がトリガーされるまでに許可される同時サーバ接続の最大数を入力します。基本しきい値は,サージ保護が有効になる前に開くことができるサーバー接続の最大数です。この設定の最大値は32767サーバー接続です。この値のデフォルト設定は,次のステップで選択したスロットルレートによって制御されます。

    注:ここで明示的な値を設定しない場合,デフォルト値が使用されます。

  4. [スロットル]ドロップダウンリストで,スロットルレートを選択します。スロットルは,Citrix ADCアプライアンスがサーバーへの接続を許可する速度です。スロットルは次の値に設定できます。

    • 挑衅式:サーバーの接続処理能力とサージ処理能力が低く,接続を慎重に管理する必要がある場合に,このオプションを選択します。スロットルをアグレッシブに設定すると,基本しきい値はデフォルト値の16に設定されます。つまり,サーバへの同時接続数が17個以上ある場合は常にサージ保護がトリガーされます。
    • 通常:Citrix ADCアプライアンスまたはダウンストリームの背後に外部ロードバランサーがない場合,このオプションを選択します。基本しきい値は200に設定されています。これは,サーバーへの同時接続が201以上ある場合にサージ保護がトリガーされることを意味します。"標準"は,デフォルトのスロットル·オプションです。
    • 放松:Citrix ADCアプライアンスが多数のWebサーバー間で負荷分散を実行し,多数の同時接続を処理できる場合に,このオプションを選択します。基本しきい値は500に設定されています。つまり,サーバへの同時接続が501以上ある場合にのみサージ保護がトリガーされます。
  5. [ok]をクリックします。ステータスバーに,グローバル設定が構成されていることを示すメッセージが表示されます。
サージ保護のしきい値を設定