Citrix Hypervisor

トラブルシューティング

サポート

Citrixでは、次の2種類のサポートを提供しています:CitrixサポートのWebサイトで無料セルフヘルプサポートを利用するか、このサイトからサポートサービスを購入できます。Citrixのテクニカルサポートを受けるには、オンラインでサポートケースを登録したり、サポート担当者に電話したりできます。

Knowledge Centerでは、想定外の動作、クラッシュ、およびそのほかの問題が発生した場合に役立つリソースが提供されています。含まれるリソース:製品のドキュメント、ナレッジベース、ホワイトペーパー、ディスカッションフォーラム、Hotfixやそのほかのアップデート。

このセクションの目的は、Citrix Hypervisorサーバーについて技術的な問題が発生した場合に、可能であればお客様による問題の解決を手助けすることです。問題が解決できない場合は、このセクションの情報を使用して、ソリューションプロバイダーに問い合わせる場合に必要なアプリケーションログやそのほかの情報を収集してください。

Citrix Hypervisorのインストールの問題のトラブルシューティングについては、「インストールのトラブルシューティング」を参照してください。仮想マシンの問題のトラブルシューティングについて詳しくは、「仮想マシンの問題のトラブルシューティング」を参照してください。

重要:

ここで説明するトラブルシューティングを実行する場合、ソリューションプロバイダーまたはテクニカルサポートの指示に従うことをお勧めします。

デバッグ時に、ホストのシリアルコンソールへのアクセスが必要になることがあります。このため、Citrix Hypervisorのセットアップ時に、シリアルコンソールにアクセスできるように設定しておくことをお勧めします。ブレードサーバーなど、物理シリアルポートを搭載していないホストや、適切な物理インフラストラクチャを使用できない環境では、Dell DRACなどの埋め込み管理デバイスを設定できるかどうかを確認してください。

シリアルコンソールへのアクセスのセットアップについて詳しくは、CTX121442を参照してください。

Citrix Hypervisorサーバーのログ

Citrix Hypervisorサーバーの状態に応じて、さまざまな方法でCitrix Hypervisorから診断情報を収集できます。

重要:

Citrix Hypervisorサーバーのログには、機密情報が含まれている可能性があります。

Citrix Hypervisor Centerでログを収集する

Citrix Hypervisorサーバーが実行中であり、Citrix Hypervisor CenterとCitrix Hypervisorサーバーの間にネットワーク接続がある場合、Citrix Hypervisor Centerを使用してCitrix Hypervisorサーバー情報を収集できます。

  1. Citrix Hypervisor Centerを開き、Citrix Hypervisorプールに接続します。
  2. [ツール]メニューで、[サーバーの状態レポート]を選択します。
  3. [サーバーの状態レポート]タスクで、収集するさまざまな種類の情報(各種ログ、クラッシュダンプなど)を一覧から選択できます。
  4. Citrix Hypervisor Centerが実行されているコンピューターに状態レポートを保存します。
  5. Citrixテクニカルサポートに状態レポートを提供します。

コマンドラインを使用してログを収集する

Citrix Hypervisorサーバーコンソールで、またはサーバーへのSSH接続経由で、コマンドを使用してログを収集できます。

これらのコマンドは、Citrix Hypervisorサーバーが実行されているものの、Citrix Hypervisor CenterがCitrix Hypervisorサーバーに接続できない場合に役立ちます。ただし、Citrix Hypervisorはネットワーク経由で到達可能であり、Citrix HypervisorサーバーへのSSH接続を開くことができます。

  1. Citrix HypervisorサーバーへのSSH接続を開きます。
  2. コンソールで、次のコマンドを実行します:

    xen-bugtool --yestoall

    このコマンドは、Citrix Hypervisorのローカルファイルシステムに状態レポートファイルを作成します。コマンド出力には、このファイルの場所が表示されます。

  3. 状態レポートファイルをCitrix Hypervisorサーバーからローカルシステムにコピーします。

    たとえば、pscpコマンドラインユーティリティ(PuTTYパッケージの一部)またはWinSCP(個別のWindows SFTP/FTPクライアントアプリケーション)を使用して、Citrix Hypervisorからファイルをコピーできます。

  4. Citrixテクニカルサポートに状態レポートを提供します。

デフォルトでは、サーバーの状態レポート用に収集されるファイルのサイズに制限があります。デフォルトよりも大きなログファイルが必要な場合は、Citrix Hypervisorサーバーコンソールでxen-bugtool --yestoall -uコマンドを実行できます。

重大な状況でログを収集する

Citrix Hypervisorが正常に起動しない場合、またはCitrix Hypervisor CenterやSSH接続からアクセスできない場合は、次の手順を使用して診断を収集できます。

  1. Citrix HypervisorのインストールISOをマウントし、代わりの起動プロセスを開始します。
  2. 画面に最初のダイアログ(Select Keymap)が表示されたら、[OK]を押して続行し、Alt+F2を押します。

    インストールプロセスにより、シェルプロンプトを使用した2番目のコンソールに切り替わります。

  3. インストールISOがローカルディスクまたはリモートディスクを認識できることを確認するには、コマンドfdisk –lを実行します。

  4. 次のコマンドを実行して、ルートパーティションを一時的なマウントポイント/mntにマウントします。

    mount /dev/sda1 /mnt

    使用環境のハードウェアによってこの場所が異なる場合は、/dev/sda1をディスクのルートパーティションの場所と置き換えます。

  5. 次のコマンドを実行して、一時ルートファイルシステムをディスク上のファイルシステムに変更します:

    mount --bind /dev /mnt/dev mount --bind /proc /mnt/proc mount --bind /sys /mnt/sys chroot /mnt
  6. 次のコマンドを実行して、状態レポートを作成します:

    /usr/sbin/xen-bugtool --yestoall exit

    状態レポートの場所は、xen-bugtoolコマンドの出力に表示されます。ただし、状態レポートを作成する前にルートディレクトリを変更したため、実際のパスの冒頭には/mntが付きます。たとえば、コマンドがファイルの場所を/var/opt/xen/bug-report/bug-report-20100602151115.tar.bz2として出力する場合、実際の場所は/mnt/var/opt/xen/bug-report/bug-report-20100602151115.tar.bz2です。

  7. 一時的なIPアドレスを設定して、ネットワーク経由で状態レポートをデスクトップにコピーします。

    • ネットワークでDHCPを実行している場合は、次のコマンドを使用します:

      dhclient eth0
    • 使用可能なDHCPがない場合は、次のコマンドを使用してIPアドレスを手動で構成します:

      ifconfig eth0 192.168.45.85 netmask 255.255.255.0 up route add default gw 192.168.45.1 eth0
  8. 一時的なパスワードを設定します。

    echo root: | chpassword
  9. SSHサービスを開始します:

    /usr/sbin/sshd -D
  10. 任意のSCPクライアントを使用し、ユーザー名rootと設定した一時パスワードで、以前に設定したIPアドレスに接続します。

    たとえば、pscpコマンドラインユーティリティ(PuTTYパッケージの一部)またはWinSCP(個別のWindows SFTP/FTPクライアントアプリケーション)を使用して、Citrix Hypervisorからファイルをコピーできます。

  11. 状態レポートをローカルシステムにコピーします。

中央サーバーへのホストログメッセージの送信

ログをコントロールドメインのファイルシステムに書き込まず、リモートサーバーに書き込むようにCitrix Hypervisorサーバーを設定できます。この場合、リモートサーバー上で、ログを受信して適切に集約するsyslogdデーモンが実行されている必要があります。syslogdデーモンはLinuxとUNIXの標準的な機能で、Windowsやそのほかのオペレーティングシステムで使用できるサードパーティ製のバージョンもあります。

syslog_destinationパラメーターを、ログを書き込むリモートサーバーのホスト名またはIPアドレスに設定します:

xe host-param-set uuid=host_uuid logging:syslog_destination=hostname 

コマンドを実行します:

xe host-syslog-reconfigure uuid=host_uuid 

これにより、変更内容が有効になります。(このコマンドは、hostパラメーターを指定することで、リモートから実行することもできます。)

Citrix Hypervisor Centerのログ

Citrix Hypervisor Centerでは、クライアント側のログも記録されます。このファイルには、Citrix Hypervisor Centerの使用中の全操作とエラーの説明がすべて含まれます。また、実行されたさまざまな操作の監査記録になる、イベントの情報ログも含まれます。Citrix Hypervisor Centerのログファイルは、プロファイルフォルダーに保存されます。Citrix Hypervisor CenterをWindows 2008上にインストールした場合は、次のパスに格納されます:

%userprofile%\AppData\Citrix\CitrixHypervisorCenter\logs\CitrixHypervisorCenter.log

Citrix Hypervisor CenterをWindows 8.1上にインストールした場合は、次のパスに格納されます:

%userprofile%\AppData\Citrix\Roaming\CitrixHypervisorCenter\logs\CitrixHypervisorCenter.log

Citrix Hypervisor Centerのログファイルを参照するには(ログファイルを開いたりメールで送信したりする場合など)、Citrix Hypervisor Centerの[ヘルプ]メニューで[アプリケーションログファイルの表示]をクリックします。

Citrix Hypervisor CenterとCitrix Hypervisorサーバー間の接続のトラブルシューティング

Citrix Hypervisor Centerで特定のCitrix Hypervisorサーバーに接続できない場合は、以下の点を確認してください:

  • Citrix Hypervisor Centerのバージョンが、接続先のCitrix Hypervisorサーバーより古くないかどうか。

    Citrix Hypervisor Centerアプリケーションには下位互換性があり、古いバージョンのCitrix Hypervisorサーバーとは問題なく通信できますが、古いCitrix Hypervisor Centerで新しいCitrix Hypervisorサーバーと通信することはできません。

    この問題を解決するには、Citrix Hypervisorサーバーのバージョンと同じ、またはより新しいバージョンのCitrix Hypervisor Centerをインストールします。

  • ライセンスが有効かどうか。

    ライセンスアクセスコードの有効期限は、Citrix Hypervisor CenterでCitrix Hypervisorサーバーを選択して、[全般]タブの下の[ライセンス詳細]セクションを表示することで確認できます。

    ホストのライセンスについて詳しくは、「ライセンス」を参照してください。

  • Citrix Hypervisorサーバーは、HTTPSを使用して以下のポートでCitrix Hypervisor Centerと通信します:

    • ポート443(管理APIを使用したコマンドと応答の双方向接続)
    • ポート5900(準仮想化されたLinux仮想マシンとのグラフィカルVNC接続)

    Citrix Hypervisorサーバーと、クライアントソフトウェアが動作するマシンとの間にファイアウォールを設定している環境では、これらのポートからのトラフィックを許可してください。

その他のトラブルシューティング情報

以下の記事では、製品の特定の領域に関するトラブルシューティング情報を提供しています:

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